2017年11月27日
絵を描いている。とても楽しい。テレビを消して、カーテンを閉める。パレットに絵の具を入れ、水で溶かして色を作る。その瞬間から私は時間の概念を忘れ、白い紙と絵筆をお供に自分だけの世界へ旅を始める。その世界には、時計もない。喧騒もない。競争もない。あるのは白い紙に絵具とパレットと絵筆とマスキングテープがちょっと。このままではもとの世界に帰れない。そんな時は、地下から怒号のように鳴り響く『ご飯やでー』。号令とともに世界から帰還した僕は体の疲れに気づく。そして、窓の向こうの喧騒に気づく。深いため息とともに、ご飯を食べる。帰還の宣言はいつも『いただきます』。